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2・96図 燃料噴射弁ホルダーの構造

 

難となる。一方霧が細か過ぎると、途中で密度の高い空気との摩擦によってやせ細って遂にはガス体となり、すべてが新鮮な空気の中に到達して十分な空気と触れ合うことができないため、かえって燃焼が悪くなることがある。
?貫通力: 貫通力は噴射された燃料粒子が密度の高い空気の中を貫き進んで新鮮な空気の中に十分に到達して相互に触れ合う割合を多くすることを目的とし、このためには燃料粒子にある大きさと質量が必要である。また貫通力が強過ぎれば燃料がシリンダ壁にぶつかり、かえって不完全燃焼し、カーボンを生成して悪影響をおよぼす。貫通力と霧化の条件は相容れぬ関係にある。
?分散: 分散は、噴射された燃料が燃焼室内各方向に均一に分散し、新しい空気と接触する割合を多くすることを目的とし、多噴孔弁で一部の噴孔が塞ったりすると分散も悪くなる。
?分布: 分布は噴射された燃料粒子の密度が噴孔からの遠近および燃焼室内各所において均一であり、より合理的に空気を利用できることを目的としている。

 

 

 

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